この文書は「EPUB 3 Overview」の日本語訳である。最新の文書は https://www.w3.org/TR/epub-overview-33/ である。原文もしくは完全な情報は、EPUB 3 Overview を参照されたい。

この日本語訳は参考である。公式な文書ではなく、翻訳・解釈の正確性を保証していない。

公開日:
2021年4月9日
翻訳者:
日本DAISYコンソーシアム技術委員会

EPUB 3 概要

W3C Working Group Note

この版:
https://www.w3.org/TR/2021/NOTE-epub-overview-33-20210112/
最新の公開版:
https://www.w3.org/TR/epub-overview-33/
最新のエディターズ ドラフト:
https://w3c.github.io/epub-specs/epub33/overview/
編集者:
Garth Conboy (Google Inc.)
Matt Garrish (DAISY Consortium)
Daniel Weck (DAISY Consortium)
前の編集者:
Markus Gylling (International Digital Publishing Forum (IDPF))
William McCoy (International Digital Publishing Forum (IDPF))
MURATA Makoto (Keio Advanced Publishing Laboratory and JEPA)
参加:
GitHub w3c/epub-specs
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要約

この文書は、EPUB® 3 仕様を理解したいコンテンツ作成者及びソフトウェア開発者のための出発点を提供する。これはもっぱら EPUB 3 で利用可能な機能を説明する規定ではない概要資料から成り立つ。

EPUB 3 の現在のバージョンは、規格の二番目のマイナーリビジョンを表す、[EPUB-33] で定義されている。 EPUB 3.2 [EPUB-32] 以降の実質的な変更点は、EPUB 3.3 ドキュメント自体にある別のセクションに記載されている。

このドキュメントのステータス

このセクションは、発行時点におけるこのドキュメントのステータスについて説明する。他のドキュメントは、このドキュメントより優先されるだろう。現在の W3C 出版物のリスト及びこの技術報告書の最新の改訂版は、https://www.w3.org/TR/ の W3C 技術報告書インデックスに掲載されている。

このドキュメントは、最初の公開作業グループ ノートとして、EPUB 3 ワーキング グループによって発行された。

この仕様の議論は、GitHub イシューで行うことを推奨する。代わりとして、メーリングリストにコメントを送ることもできる。public-epub-wg@w3.orgアーカイブ)へ送られたい。

最初の公開作業グループ ノートとしての発行は、W3C メンバーシップによる承認を意味するものではない。

これは草案のドキュメントであり、他のドキュメントによって、いつでも更新、置き換え、又は廃止される可能性がある。進行中の作業以外のものとしてこのドキュメントを引用することは不適切である。

このドキュメントは、W3C 特許ポリシーの下で運営されているグループによって作成されている。グループは、このドキュメントが W3C 勧告になることを期待していない。

このドキュメントは、2020年9月15日 W3C プロセス ドキュメントに準拠する。

1. 機能

このセクションは、全体として EPUB 出版物の作成処理に適用される重要な構成要素とトピックを含む、EPUB の主な特徴を取り上げる。

1 次の例は、EPUB 出版物の構造を視覚的に表現している。

1.1 パッケージ ドキュメント

すべての EPUB 出版物は、パッケージ ドキュメントによって表現される。パッケージ ドキュメントは、コンテンツの表示をレンダリングするために必要な全てのリソースを特定する。パッケージ ドキュメントは、直線的な読書のための読み上げ順と、メタデータとナビゲーション情報を関連付けもまた定義する。

パッケージ ドキュメントは、一般的なウェブ サイトの大幅な改善を示している。例えばウェブ サイトは、そのコンテンツ内のリソースへの参照を埋め込むが、一方でリソースを識別する手段が単純で柔軟なので、それをレンダリングするために必要な全てのリソースを列挙するのは困難である。加えて、巨大な出版物のマークアップするときにページの連続性を定義するウェブ サイトのための標準的な方法はなく、まさにそれは EPUB の spine 要素 [EPUB-33] が行うことである(すなわち、これは、ドキュメントの集合を通して明示的にナビゲーションを規定する外部宣言の手段を提供する)。最後に、パッケージ ドキュメントは、ページのコレクションに全体的に適用されるメタデータを表現する標準的な方法を定義する。

パッケージ ドキュメントは、論理的に関連した出版物リソースのグルーピングを許可し、collection 要素 [EPUB-33] もまた格納する。この要素は、例えば、埋め込まれたプレビューコンテンツの定義やそれらを構成する XHTML コンテンツ ドキュメントから索引や辞書を組み立てる能力などの処理やレンダリングの機能、専門的なコンテンツの識別の開発を可能にするために存在する。

パッケージ ドキュメントは、[EPUB-33] の専用のセクションで規定されている。

1.2 ナビゲーション

1.2.1 読み上げ順

EPUB のキーコンセプトは、EPUB 出版物が複数のリソースで構成されており、それらのリソースはある特定の順番で完全にナビゲートされたり、人やプログラムによって消費できるということである。

多くの出版物の型は、そのコンテンツを通じて明確な読み上げ順か論理的な進行方向を持っている。小説は(一般的に始まり、中間、終わりを持つ)非常に連続性の高いドキュメントの例であるが、全ての出版物が順序付けられているわけではなく、料理の本や写真集は、むしろデータベースのように考えられるかもしれない。しかしながら、データ、トピック、位置、その他のいくつかの条件によるかどうかを問わず、全てのドキュメントの全てのトップ レベル コンテンツの項目は、少なくともひとつの論理的な順番を持つ(例えば、料理本は、一般的にレシピの種類によって並べられる)。

それぞれの EPUB 出版物は、全てのトップ レベル コンテンツ(スパイン [EPUB-33])の少なくともひとつの論理的な順番も宣言的な目次(EPUB ナビゲーション ドキュメント [EPUB-33])も定義している。EPUB 出版物は、これらのデータ構造をコンテンツの外部に機械可読な方法で利用できるようにすることで、これらの発見と利用を単純化する。

EPUB 出版物は、コンテンツの直線的な順序に制限されるものではなく、そしてまた任意の方法によるリンクを排除しないが(ウェブと同じように、EPUB 出版物はハイパーテキストで構成されている)、基本的な消費とナビゲーションは、HTML ページのセットには当てはまらない方法で確実に遂行できる。

1.2.2 ナビゲーション ドキュメント

それぞれの EPUB 出版物は、人間と機械が可読可能なナビゲーション情報を定義する [HTML] の nav 要素を使用した EPUB ナビゲーション ドキュメントと呼ばれる特殊な XHTML コンテンツ ドキュメントを含んでいる。

ナビゲーション ドキュメントは、基本的なアクセシビリティ及びナビゲーションのサポートだけでなく、全てのユーザーのためのナビゲーションを強化する機能を含む。これらの中で特に重要なのは、(XHTML ドキュメントであるナビゲーション ドキュメントは、ルビ注釈がネイティブにサポートされたなど)国際化のサポート及び、(MathML と SVG は、ナビゲーションリンク内に格納できる)埋め込まれた文法のサポートである。

ナビゲーション ドキュメントもまた同様に、アクセシブルなリーディング システムのために情報へアクセスすることに影響を与えることなく、CSS と hidden 属性 [EPUB-33] を使用してナビゲーションの表示を調整する柔軟な手段を提供する。

ナビゲーション ドキュメントの構造とセマンティクスは、[EPUB-33] の関連セクションで規定されている。

ナビゲーション ドキュメントの構造とセマンティクスは、[EPUB-33] の専用のセクションで規定されている。

1.3 メタデータ

EPUB 出版物は、メタデータを追加するためにオプションの豊富な配列を提供する。パッケージ ドキュメントは、タイトル、著者、識別子や容易にアクセスできる EPUB 出版物についての他の情報といった、EPUB 出版物についての一般的な情報ための専用の metadata セクション [EPUB-33] を格納する。また、link 要素 [EPUB-33] を使用して完全な書誌レコードを添付する手段も提供する。

パッケージ ドキュメントはまた、一意識別子unique-identifier 属性 [EPUB-33] を使用して、EPUB 出版物を確立することを許可している。

XHTML コンテンツ ドキュメントはまた、処理とアクセシビリティの目的の両方に、より意味を持たせて便利である、豊富なメタデータで注釈をマークアップする手段を格納する。RDFa [RDFA-CORE] と Microdata [Microdata] の両属性は、その目的のために XHTML コンテンツ ドキュメントで使用できる。

1.4 コンテンツ ドキュメント

それぞれの EPUB 出版物は、[EPUB-33] の専用セクションで定義された、ひとつ以上の EPUB コンテンツ ドキュメントを含む。これらは、読み取り可能なコンテンツと関連するメディアリソース(例えば、画像、音声や動画)の参照を記述する XHTML や SVG ドキュメントである。

XHTML コンテンツ ドキュメントは、[HTML] のプロファイルによって定義されている。

1.5 固定レイアウト

EPUB の歴史は、リフローコンテンツにできるようにすることに注力しているが、すべての出版物を安易にリフローにして役立つというわけではない。児童書、マンガ、マンガ、雑誌、及び他の多くのコンテンツの形式を意味のある形で表現するためには、ページを正確にレイアウトする能力が求められる。

EPUB 3 は、SVG に固定レイアウトのための既存の機能に加えて、固定レイアウトの XHTML コンテンツ ドキュメント [EPUB-33] の作成を可能にするメタデータを格納する。このメタデータは、ページ寸法 [EPUB-33] のコントロールを可能にし、要素を絶対的に配置することができるキャンバスを作成する。

メタデータは、コンテンツが固定かリフローかのフラグだけではなく、EPUB 出版物の表現を制御する広い範囲を提供し、合成された見開きの作成 [EPUB-33]するとき、望むページの回転 [EPUB-33] の規定や、それらの見開き内にページをどのように配置するかの方法 [EPUB-33]もまた製作者に許可する。

1.6 レンダリングと CSS

EPUB のキーコンセプトは、ユーザーがコンテンツの特定の表現に適応するよりもむしろ、ユーザーにそのコンテンツの表現を適応するということである。HTML はもともと構造化されたコンテンツの動的なレンダリングをサポートするように設計されているが、徐々に、ウェブ ブラウザでサポートされる HTML は、ウェブ アプリケーションの需要に焦点が当てられ、現在、最も人気のあるウェブ サイトは、固定フォーマットのレイアウトである。

EPUB 出版物は、また一方で、視覚障害のためにアクセシビリティを最大限に高めるよう設計され、リーディング システムは、一般的に、表示領域のサイズ、ユーザーの選んだフォントサイズ、他の環境要因に適合し、その場でテキスト行のレイアウトやページ付けを実行する。この機能は、EPUB で保証されておらず、画像、ベクターグラフィック、動画や他の非リフローなコンテンツは格納されてもよく、いくつかのリーディング システムは、その場もしくはまったく、ページ付けをしないかもしれない。それでもなお、動的なアダプティブ レイアウトとアクセシビリティのサポートは、EPUB 規格の進化の過程において第一の設計要点である。

EPUB コンテンツ ドキュメントは、製作者が望むレンダリングの性質を定義できるように、CSS スタイル シートを参照できる。EPUB 3 は、[CSSSnapshot] で定義されているような CSS のサポートに従う。

EPUB 3 はまた、横組と縦組のレイアウト及び左から右、右から左のドキュメントの両方を有効にする CSS スタイルをサポートする。詳細な情報は、多言語サポートの § 2.3 CSS を参照されたい。

1.7 マルチメディア

EPUB 3 は、それらの要素が提供する全ての機能と特長を継承した、[HTML] の audiovideo 要素を介して XHTML コンテンツ ドキュメントに音声と動画の埋め込みをサポートする。音声や動画フォーマットの詳細情報は、コア メディア タイプ [EPUB-33] のセクションを参照されたい。

EPUB 3 のもうひとつの主なマルチメディア機能は、メディア オーバーレイ ドキュメント [EPUB-33] の格納である。EPUB 出版物のために録音済みナレーションが利用できるとき、メディア オーバーレイは、コンテンツ ドキュメントのテキストに音声を同期させる機能を提供する(§ 3.4 聴覚レンダリングとメディア オーバーレイも見よ)。

1.8 フォント

EPUB 3 は、従来の出版ワークフローと新たなウェブ ベースのワークフローに対応する二つの密接に関連するフォントフォーマット(OpenType [OpenType] と WOFF [WOFF] [WOFF2])をサポートする。例えば、EPUB 出版物を生成するのに使用されるワードプロセッサプログラムは、インストール済みの OpenType フォントのコレクションのみにアクセスするだろうし、ウェブ ページをまとめて EPUB を生成する EPUB ジェネレーターは、WOFF リソースのみアクセスできるようにするだろう(望ましくなく、潜在的にライセンスされておらず、WOFF のメタデータを削除することなく、WOFF を OpenType に変換することはできない)。

EPUB 3 はまた、OpenType と WOFF フォントフォーマット両方の難読化と通常のフォントリソースの両方をサポートしている。難読化されたフォントリソースのサポートは、多くの商用フォントのためのフォントライセンスの制限に対応するために求められる。詳細は、[EPUB-33] の専用のリソース難読化のセクションを見よ。

1.9 スクリプト

EPUB は、実行されるプログラムとしてではなく、操作することのできるデータとして、宣言されたコンテンツの取り扱いに務めるが、[HTML] や [SVG2] に定義されているようなスクリプトをサポートする(詳細な情報は、スクリプト [EPUB-33] のセクションを参照されたい)。

それに注意することは重要であるが、リーディング システムのスクリプトのサポートは任意であり、セキュリティ上の理由から無効にしてもよい。

製作者らはまた、EPUB 出版物のスクリプトは、ウェブ ブラウザのスクリプトとは異なるセキュリティの考慮事項を引き起こすことができることを意識する必要がある。たとえば、一般的に同一生成元ポリシーは、ユーザーのローカル システムにダウンロードされたコンテンツに適用されない。そのために、スクリプトは、コンテナ制約のスクリプト [EPUB-33] のセクションに記載されているものよりも、制約されたコンテクストのコンテナに制限されることが強く推奨されている。

言い換えれば、コンテンツが全てのリーディング システム間を横断できず、アクセシビリティとコンテンツの再利用性に障壁を作る可能性が増大するので、それがユーザー エクスペリエンスに不可欠である場合に、スクリプトの制限を考慮されたい。

1.10 テキスト読み上げ

EPUB 3 は、音声同期の制御的側面、例えば発音、韻律、音質などの以下のようなテキスト読み上げ (TTS) 機能を提供する。

発音辞書

W3C PLS フォーマット [PRONUNCIATION-LEXICON] を使用する一般的な発音語彙を格納することは、製作者らに、全体の EPUB 出版物に適用される発音ルールを提供できるようにする。詳細な情報は、発音辞書 [EPUB-33] を参照されたい。

インライン SSML 音素

直接、EPUB コンテンツ ドキュメントに SSML 音素機能 [SSML] を取り込むことは、標準の発音ルールおよび/または(上で言及されている PLS フォーマットにより提供される)参照した発音語彙の優先し、きめ細かい発音制御を可能にする。詳細な情報は、SSML 属性 [EPUB-33] を参照されたい。

1.11 コンテナ

EPUB 出版物は、出版物を処理するためのパッケージ ドキュメント、全てのコンテンツ ドキュメントと他の必要とされるリソースを含んだ単一ファイル(ポータブルドキュメント)として配布、交換される。EPUB のための単一ファイルのコンテナ形式は、広く採用されている ZIP 形式と、アーカイブ内に事前に定義された場所に記載されている ZIP アーカイブ内における出版物のパッケージ ドキュメントの場所を識別する XML ドキュメントに基いている。

このアプローチは、EPUB 出版物の任意の制作者とそのような EPUB 出版物だけではなく、ネットワークトランスポートまたはファイルシステムの詳細から独立している信頼性の高い表現を消費する任意のシステムとの間に明確な契約を提供する。

コンテナ ファイルとしての EPUB 出版物の表現は、[EPUB-33] の専用セクションで規定されている。

2. 多言語サポート

2.1 メタデータ

EPUB 3 は、EPUB 出版物の世界的な頒布を強化するために、パッケージ メタデータ セクションの全てのテキストのメタデータ項目の代替表現をサポートする。alternate-script プロパティ [EPUB-33] は、言語を指定しているメタデータの代替文字のレンダリングの格納と識別に xml:lang 属性で紐付けることができる。

このプロパティを使用すると、日本語の EPUB 出版物は、例えば、著者名のローマ字の表現および/またはひとつ以上のロマンス語によるタイトルの表現を格納できる。

page-progression-direction 属性もまた、コンテンツフローの方向が、全体的なレンダリングを容易にするために全てのコンテンツ ドキュメントに規定することができる(page-progression-direction [EPUB-33] を参照されたい)。

2.2 コンテンツ ドキュメント

XHTML コンテンツ ドキュメントは、双方向コンテンツのレンダリングのサポートを向上させる HTML の方向性の機能を利用する。bdi 要素は、双方向テキストのインスタンスを周囲のコンテンツから隔離させることができ、bdo 要素は、子のコンテンツの方向性を上書き、dir 属性は、任意の要素の方向性を明示的に設定できる。

XHTML コンテンツ ドキュメントもまた、発音のサポート(それらは同様に、ナビゲーション ドキュメントのリンクをサポートする)のルビ注釈をサポートする。

SVG コンテンツ ドキュメントは、双方向テキストのレンタリングをサポートするが、ルビのサポートは格納されていない。

2.3 CSS

CSS3 モジュールの EPUB 3 のサポートは、多くの異なる言語や文化のタイポグラフィを可能にする。いくつかの具体的な強化は以下の通りである。

2.4 フォント

EPUB 3 は、リーディング システムに内蔵のシステム フォントのセットが付属している必要はない。ウェブ コンテクストで生じたとして、ある特定ロケールのユーザーは、他のロケールに必要な文字を省略したフォントをインストールしているかもしれないし、リーディング システムは固有のフォントや、オペレーションシステムにインストール済みのフォントを利用しないフォントエンジンを利用するかもしれない。結果的に EPUB 出版物のテキストコンテンツは、全てのリーディング システムで意図した通りにレンダリングされないであろう。

この問題に対処するために、EPUB 3 は、テキストコンテツのレンダリングを容易にするためにフォントの埋め込みをサポートし、この実装はコンテンツが意図したとおりレンダリングされるのを確保するために推奨される。

埋め込みフォントのサポートによって、EPUB 出版物に一意な文字やグリフが適切に表示されるために埋め込まれることも保証される。詳細は、機能のセクションにある § 1.8 フォントも見よ。

2.5 テキスト読み上げ

PLS ドキュメントや SSML 属性の EPUB 3 のサポートは、製作者に、テキスト読み上げが可能なリーディング システム内の任意の自然言語のレンダリングを超える発音制御を向上を与える。これらの機能についての詳細な情報は特長セクションの § 1.10 テキスト読み上げを参照されたい。

CSS Speech とインライン SSML 音素の組み合わせもまた、ルビを細かく制御できる。

2.6 コンテナ

OCF コンテナフォーマットは、コンテンツリソースの名前付けに、国際化されたファイルやディレクトリを考慮して、UTF-8 をサポートしている。

3. アクセシビリティ

EPUB の主な目標は、コンテンツのアクセシビリティを促進することであり、EPUB 3 の多様な機能は、この要求事項をサポートする。このセクションは、該当する EPUB 出版物がアクセシブルであることを確保するためのいくつかの確立されたベストプラクティスを記述し、これらの機能を再検討する。

EPUB 3 は、[WCAG20] のウェブ コンテンツをアクセシブルにするための大規模な作業を活用するアクセシビリティ仕様 [EPUB-A11Y-10] もまた格納する。仕様は、幅広いユーザーがアクセスできる EPUB 出版物の製造のための要求事項を定義する。要求事項を満たすためのベストプラクティスを説明する達成方法のドキュメントが付属している。

アクセシビリティの留意を重視することは本当に重要で、アクセシブルなコンテンツは、より価値の高いコンテンツでもあり、アクセシブルな EPUB 出版物は、手動または自動化されたワークフローを介して、全体または一部のより多くのデバイス対応と、再利用が容易になる。EPUB ワーキング グループは、製作者らがアクセシブルなコンテンツを生成し、担保することを強く推奨する。

3.1 ナビゲーション

上記の § 1.2.2 ナビゲーション ドキュメントで述べたように、ナビゲーション機能は、ユニバーサルで柔軟なナビゲーション システムを表現する。

ナビゲーション ドキュメントは、spine 内に包含することによって EPUB 出版物の本文内に再利用することもできる。本文内で、ユーザーに完全な目次を表示することを望ましくないかもしれない高度に構造化されたドキュメントとなる状態を回避するためは、表示レベルで、[HTML] の hidden 属性を使用して変更することができる。この属性は、利用可能な情報を最小限にすることを避けつつ、(例えば、専門的な見解で)spine の外側にある目次をレンダリングするとき、リーディング システムによって無視される。

製作者はまた、これらの EPUB 出版物がたとえば図や表などの非構造化された関心のある点を含むとき、コンテンツへのアクセスをより向上させるために、追加の nav 要素を提供することを推奨している。

3.2 セマンティック マークアップ

[HTML] は、(例えば、sectionnav 及び aside など)マークアップをより意味論的に意義あるものにする要素をサポートしている。製作者は、EPUB XHTML コンテンツ ドキュメントを作成するとき、十分に構造化されたウェブ コンテンツを作成するためのベストプラクティスと併せて、これらの要素を使用することが推奨される。この追加は、コンテンツをより良く分類し、文書構造の表現のために、そしてこれらの論理的なナビゲーションを容易にするための定義をすることができる。XHTML コンテンツ ドキュメントはまた、ARIA の ロール(role)とステート(state)、プロパティ(property)、コンテンツ相互作用する支援技術の能力を高めるイベントの格納をネイティブにサポートする。

EPUB 3 は、さらに、W3C ロール属性 [Role-Attribute] と機能的に同等であることを意味する epub:type 属性を格納する。この属性は、XHTML コンテンツ ドキュメント内の任意の要素に統制された語彙と用語を使用して、作品内にその目的と意味に関する追加の情報を格納することができる。詳細な情報は、Expressing Structural Semantics [EPUB-33] のセクションを参照されたい。

3.3 動的レイアウト

EPUB の設計の中心は動的なレイアウトであり、コンテンツは一般的に、前もってページ区切りの方法(すなわち、特定の寸法の"ページ"を期待する)よりはむしろ、その場で体裁を整えられることを意図している。この中核の機能は、例えば、異なるサイズのデバイスの画面やウィンドウ サイズのレンダリングを最適化するために有用であり、コンテンツのアクセシビリティを容易かつ簡素化する。

(例えば、ビットマップ画像や SVG グラフィック、または特定の視覚的なレイアウトを実現する CSS の明示的なポジショニングおよび/または表組要素の使用を介して)EPUB に完璧にフォーマット化されたコンテンツを組み込むことが可能とはいえ、製作者は、そのような技術を利用することは強く推奨されない。多くのリーディング システムは、単一スクロールのビューポートを作成するよりむしろ、ページ区切りされた寸法でコンテンツをレンダリングしたり、それぞれのリーディング システムは、独自のページ付けのアルゴリズムを定義しているかもしれないので、これらの技術は EPUB では信頼できない。これらの技術が、出版物のコンテンツを伝えるために必要なとき、(例えば、グラフィック ノベルのために)フォールバック [EPUB-33] を包含することを考慮されたい。

一般に、絶対的なサイジングやポジショニングをせずに CSS スタイル シートを使用することで、視覚的な豊かさを実現するのが望ましい。

3.4 聴覚レンダリングとメディア オーバーレイ

コンテンツの聴覚レンダリングは、アクセシビリティのために重要であり、他の多くのユーザーのための機能としても価値がある。聴覚レンダリングを促進するためのベースラインは、動的なレイアウトのために設計されたセマンティックな HTML の利用である。EPUB XHTML ドキュメントに格納しているネイティブの機能を使用する方法の詳細な情報は、§ 1.10 テキスト読み上げを参照されたい。

メディア オーバーレイは、EPUB 出版物のテキストと音声コンテンツを同期する機能を提供する。オーバーレイは、多くの状況で有益であり、例えば、読むことを学習するためのツールとして、テキストと音声の同期の実用性はアクセシビリティの範囲を超える。

3.5 フォールバック

全てのフォーマットは、ネイティブのフォーマットでアクセス可能ではなく、全てのユーザーが提供されるデフォルトのフォーマットで読むことを好むわけではない。EPUB は、これらの場合に利用できる代替え表現のために、フォールバックを提供するための様々な手段を定義する。

出版物とコンテンツレベルのフォールバックは、管理外リソース [EPUB-33] のセクションで定義されている。これらのフォールバック メカニズムは、EPUB 出版物に管理外リソースを格納することを可能にし、様々な機能(例えば、複数の動画フォーマットを格納したり、EPUB 2 リーディング システムのために SVG コンテンツ ドキュメントに XHTML フォールバックの格納を許可する)を備えたリーディング システム全体で EPUB 3 の互換性の確保をする。

3.6 スクリプト

EPUB 3 は、スクリプト コンテンツに対してプログレッシブ エンハンスメント アプローチを導入しており、スクリプトは、ドキュメントの完全性に干渉することは許されない(すなわち、スクリプトが無効なとき、情報の損失を生じてはならない)。それ故に、スクリプトを採用するドキュメントは、これらのコンテンツにより容易にアクセスするためフォールバックを提供できるが [EPUB-33]、ドキュメントは、それらなしでアクセス可能にしなければならない。

製作者は、常に、ウェブ ドキュメント(例えば [WAI-ARIA] で提供される)でアクセシブルなスクリプトのためのベスト プラクティスの実装するべきで、そして、双方向性がユーザー エクスペリエンスのためにきわめて重要な状況でのスクリプトの使用を用意する。

4. EPUB の改訂履歴

4.1 OEB、OCF と EPUB 2:1999—2010

EPUB は、Open EBook Publication Structure(OEBPS)として知られる交換形式をルーツにしている。OEBPS 1.0 は、後に国際デジタル出版フォーラム(IDPF)として組織化された Open eBook Forum によって、1999年に承認された。その後の改正である 1.1 及び 1.2 は、2001年と 2002年に、IDPF によって承認された。

交換だけでなく配信にも使用できるフォーマット標準が必要であることが認識され、OEPBSの単一ファイル コンテナ形式として 2005年後半に作業が開始され、2006年に OEBPS Container Format (OCF) として IDPF によって発表された。OEBPS の 2.0 の改定作業は、OCF と一緒に、Open Package Format (OPF)、Open Publication Format (OPF) の、三つ組みの仕様で構成され、2007年10月に名前を変更した EPUB 2.0 として承認され、並行して開始された。EPUB 2.0.1 は、仕様の明確化と正誤を主目的とした 2.0 仕様のメンテナンス アップデートで、2010年9月に承認された。[OPF-201] [OPS-201] [OCF-201]

4.2 EPUB 3.0: 2010

EPUB 仕様の主要な改訂作業は、HTML をより密接に EPUB と連携させ、新しいネイティブのマルチメディア機能、洗練された CSS レイアウト表示とフォント埋め込み、スクリプトによるインタラクティブ機能、強化されたグローバル言語サポート、アクセシビリティが向上した。新しい仕様である EPUB メディア オーバーレイ も導入され、EPUB 出版物でテキストと音声の同期が可能になった。規格に仕様名をよりよく一致させるために、Open Package Format 仕様は EPUB Publications に改名され、Open Publication Format 仕様は EPUB Content Documents に改名された。EPUB 3.0 仕様は、2011年10月に承認された。[EPUBPublications-30] [EPUBContentDocs-30] [OCF-30] [EPUBMediaOverlays-30] [EPUBChanges-30]

4.3 EPUB 3.0.1: 2014

EPUB 3.0.1 の改訂は、2013年から14年に実施された。主に小さな修正や更新の導入だけれども、リフロー EPUBが、コンテンツに適していない場合、製作者がプレゼンテーションをより詳細に制御できる固定レイアウト ドキュメントの統合が見られた。[EPUBPublications-301] [EPUBContentDocs-301] [OCF-301] [EPUBMediaOverlays-301] [EPUBChanges-301]

4.4 EPUB 3.1: 2017

EPUB 3.1 は、EPUB 3 の最初のマイナーリビジョンだった。この改訂のゴールは、現在のウェブ標準に EPUB 3 をよりよく合わせることだった。重要な標準への参照は、更新されたときはいつでも、EPUB 3 コンテンツで使用することが合法であることを意味する、日付なしとされた。(例えば、HTML の最新バージョンは、使用において常に妥当であり、EPUB のリビジョンは不要である)。CSS の使用もまた明確になり、EPUB 固有のプロパティの使用が減少した。

多くの EPUB 固有の機能、特にコンテンツの切り替え、トリガー及びバインディングも規格から削除された。この変更は、新しいパッケージ ドキュメントのバージョン番号を強制させた。[EPUB-31] [EPUBPackages-31] [EPUBContentDocs-31] [OCF-31] [EPUBMediaOverlays-31] [EPUBChanges-31]

4.5 EPUB 3.2: 2018

EPUB3.2 の作業は、EPUB 3 とのコンテンツの互換性を回復するために、EPUB 3.1 の直後に行われた。EPUB 3.1 に導入されたバージョン番号の変更は、製作者、ベンダー及びリーディング システムの開発者が、EPUB コンテンツの二つのバージョンを制作、配布、消費する必要があることを意味したが、この変更のコストは、新しいバージョンの利点を上回った。EPUB 3.2 は代わりに、EPUB 3.1 の全ての最良の部分が保持されるが、削除された要素が復帰及び返廃止され、パッケージ ドキュメントの新しいバージョン番号が不要になった。[EPUB-32] [EPUBPackages-32] [EPUBContentDocs-32] [OCF-32] [EPUBMediaOverlays-32] [EPUBChanges-32]

4.6 EPUB 3.3: 2021

編集者注

このセクションのテキストは、EPUB 3.3 の進化に合わせて更新されなければならず、現時点ではどちらかというとプレースホルダーである。現在、EPUB 3.3 の最終的な特性ではなく、作業の願望を反映している。

EPUB 3.3 [EPUB-33] の作業は2020年から2021年に行われ、W3C 勧告として公開された EPUB 3 シリーズの最初のバージョンである。EPUB 3.3 は、EPUB 3.2 に対する重要な技術的変更を格納せず、EPUB 3.2 との強い後方互換性がある。これは、任意の妥当な EPUB 3.2 出版物が、妥当な EPUB 3.3 出版物であることも意味する。一方、W3C EPUB 3 ワーキング グループによって開発された徹底的なテスト体制を介して、EPUB 3 出版物だけでなくリーディング システムの相互運用性も大幅に向上する。最後に、大幅な編集による改訂の結果として、ドキュメントが読みやすくなった。

[EPUB-33] の別セクションは、変更点のより詳細な概要を提供する。

A. 参照・参考

A.1 規定ではない参照

[CSSSnapshot]
CSS Snapshot. URL: https://www.w3.org/TR/CSS/
[EPUB-31]
EPUB 3.1. Markus Gylling; Tzviya Siegman; Matt Garrish. IDPF. 05 January 2017. URL: http://idpf.org/epub/31/spec/epub-spec-20170105.html
[EPUB-32]
EPUB 3.2. Matt Garrish; Dave Cramer. EPUB 3 Community Group. 08 May 2019. URL: https://www.w3.org/publishing/epub32/epub-spec.html
[EPUB-33]
EPUB 3.3. Garth Conboy; Dave Cramer; Marisa DeMeglio; Matt Garrish; Daniel Weck. W3C. URL: https://www.w3.org/TR/epub-33/
[EPUB-A11Y-10]
EPUB Accessibility 1.0. Matt Garrish; George Kerscher; Charles LaPierre; Avneesh Singh. IDPF. 05 January 2017. URL: http://idpf.org/epub/a11y/accessibility-20170105.html
[EPUBChanges-30]
EPUB 3 Changes from 2.0.1. William McCoy; Markus Gylling. IDPF. 11 October 2011. URL: http://idpf.org/epub/30/spec/epub30-changes-20111011.html
[EPUBChanges-301]
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[EPUBChanges-31]
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